昔の金庫は、耐火材が砂や珪藻土の為、耐火材の入れ替えが出来ます。 また、鉄板の厚みや、製造方法も違う為、現代の金庫よりも頑丈な場合もあります。 何より、趣きがあり、その家、その会社の、歴史が感じ取れます。 そのような金庫を、古く、表面の塗装がボロボロだからと言って、捨てるのはもったいない と思いませんか? 再塗装、再メッキ等、リフォーム(再生修理)すると、新品同様、素晴らしい金庫に甦ります。 |
||
Before | ➡ | After |
再塗装 |
||
装飾(文字書き) 金庫に、文字や螺鈿の装飾を入れる職人が居なくなって十数年。 ようやく、文字書きが出来る職人を見つけました。 味のある手書きの文字。 やはり、手書きは違います。 |
||
内装(総桐製) |
||
弊社の古金庫に対する思い 弊社は、初代 栗原春吉が、戦後、金庫メーカーに修業に入り、数年の修業の後、独立したことから始まります。 当時の金庫は、“金庫職人”が、一台一台手作りで作り上げていくものでした。 板金加工機や、溶接機が現在の機械のように高性能では無かった時代に、“金庫職人”と呼ばれる職人が 手作業で、“頑丈な箱” を作っていたのです。 その作り方は、現在の金庫とはかなり違うものです。 コストより頑丈さを重視していた為、鉄板の厚さは厚く、 折り曲げ機械の未達から、複雑な形状の煙返し部は、型を作り、鋳鉄製でした。 そして、それらをつなぎ合わせるのは、リベットをからくって行うといった、 非常に手間と労力のかかる作り方をしていたのです。 それゆえ、昔の金庫は、重く頑丈でもあるのです。 また、耐火材として使われていた物は、現在の金庫のような発泡コンクリートではなく、 砂や珪藻土でした。 砂や珪藻土は、耐火性能の点で考えると、現在の発泡コンクリートよりも劣るかも知れません。 また、重量の点で考えても、発泡コンクリートよりも不利ですが、 入れ替えることが出来ます。 すなわち、寿命が無いのです。 現在の発泡コンクリートを用いた耐火金庫の場合には、発泡コンクリートの劣化がある為、 また、当該発泡コンクリートを入れ替えることが出来ない為に、その寿命は20年と定められております。 そんな、頑丈で寿命の無い昔の金庫を、捨ててしまうのは、非常にもったいないと思います。 昔の職人達が、頑丈にしっかり作った物だからこそ、威厳や風格があるのです。 昔の職人達が、頑丈にしっかり作った物だからこそ、今、再生が出来るのです。 そして、そのような昔の金庫を作り、代々職人に伝えてきた弊社だからこそ、 昔の金庫を再生し、蘇らせることが出来るのです。 |
||
弊社の古金庫再生に対するこだわり |
||
1、手書き文字 昔の金庫には、第一の扉を開けると、中にもう一枚中扉と言われる扉があり、その扉には、所有者の名前や会社名、家紋、社章、線状の模様等が書かれ、また、螺鈿の装飾を施す等、粋な職人の仕事がしてありました。 時が流れ、コスト重視の世の中となり、それら職人のプラスαの粋な仕事は成されなくなり、金庫はただ単に実用的な箱と化してしまいました。 そして、“職人”は居なくなり、昔のような重厚な金庫や、装飾を施した金庫を作りたくても作れなくなってしまいました。 現代の技術で、似たような物を作ることは可能ですが、“職人”の味のある手作業を表現することは出来ません。 そんな現代において、ようやく、“書く職人”を見つけることが出来ました。 カッティングシート等による、切り貼り文字とは違う、本物の『手書き』 の質感をお楽しみ下さい。 |
||
螺鈿の装飾に関しては、いまだ都内近郊では職人さんを見つけられず、現在のところ、まだ出来ません。 引き続き、螺鈿職人さんを探していきます。 金庫に螺鈿細工を施せる職人様がいらっしゃいましたら、弊社までご連絡お願い致します。 いつの日か、再び金庫に螺鈿の装飾が出来ることを夢見ております。 |
||
2、部品(メッキ) 金具に関しては、全てメッキのかけ直しを行います。 弊社では、各金庫のオリジナル性を重視し、使用不可の部品以外は、極力オリジナル部品をそのまま継承するようにしております。 ハンドル、取っ手、ダイヤル錠のつまみ、兆番のギボシ、ワッシャー、閂のダボ、各ねじ、鍵穴のブラカン、中錠、etc. これらは全て、一度メッキを剥がし、丁寧に磨いた後、もう一度メッキ掛けを行うのです。 お好みで、クロームメッキか金メッキかをお選び頂けます。 クロームか金かでも、金庫の印象は大きく変わります。 あなただけのこだわりの金庫に仕立て上げます。 |
||
3、桐箱 金庫内部は、総桐製です。 新潟・加茂の桐箪笥職人によって作られています。 昔の本式の金庫は、内部が総桐製です。 桐は、調湿効果が高く、火にも強い事で知られております。金庫の中を桐で覆うのは、理に適っているのです。 棚板の枚数や位置、引き出しの数や大きさ等、全てお好みでお作り致します。 お客様の使い勝手が良いようにご指示下さい。 |
||
4、塗装(再塗装) 塗装は、もちろん、こだわりのカシュー塗装です。 カシュー塗装は、下地処理が大変で、かつ、デリケートな為、現代の金庫ではほとんど使われませんが、やはり、あの独特の艶感や、香りは、格別です。 毎回、塗装から上がってきた金庫を見ると、惚れ惚れします。 上の写真のように、内部(煙返し部)を別色にすることも可能です。 しかし、残念な事に、この艶感は、写真では上手く表現出来ません。 興味のある方は、是非一度、弊社にお越しになって、実際の作品の艶感、香り、その他を感じ取って下さい。 金庫に対する感覚が変わると思います。 弊社には、自社で使用中の再生金庫があります。ご興味がある方は、是非お越し下さい。 |
||
古金庫の再生は、現代の職人の集大成です。 弊社の “金庫職人”をはじめ、“桐箪笥職人”、“塗装職人”、“メッキ職人”、“研磨職人”、“文字書き職人” 各専門の職人が、それぞれの技術を持ち寄って、先人達の作り上げた金庫と言う作品を、今また現代に蘇らせるのです。 金庫を通して、職人の技をご堪能下さい。 古金庫の再生作業は、様々な特殊技術が必要です。 信頼できる業者に依頼する事をお勧め致します。 弊社は、創業60余年、昔から5号金庫や3号金庫、1号金庫と言った昔ながらの金庫を作り続けてきた 金庫職人のいる金庫屋です。 現在では、金庫職人のいる金庫屋(金庫メーカー)は、あまりありません。 古金庫の再生修理は、是非弊社にご相談下さい。 |