せっかく、安全性を考えて金庫の購入を検討しても、 安かろう悪かろうの製品を購入してしまっては・・・ はっきり言いまして、金庫の場合、値段の違いは、性能の違いに直結します! 安い金庫は、簡単に壊されます。それでは金庫を持つ意味がありません。 値段ばかりに気を取られるのではなく、まずは、性能を一番にお考え下さい。 |
クリハラの金庫は、ココが違います! |
鍵が違います。 クリハラの金庫に採用する錠は、信頼性の最も高いダイヤル錠です。 近年、テンキー錠や指紋認証錠などの電気錠を採用した金庫が発売されており、ダイヤル錠よりも開錠しやすいと人気があるようですが、これらの錠には、電池切れや誤作動、耐久性といった問題があります。 電池切れは、電池を新しいものと取り替えれば良いので、さほど問題ではありませんが、開けたい時に電池の在庫がないと、どうしようもありません。 指紋認証錠は、やはり誤作動 (本人なのに認証しないなど) が多いようです。 また、金庫自体は基本的に壊れる物では無いので、半永久的に (耐火性能の点では20年) 使用できるのですが、電気錠は、モーター等を使用している為、その耐用年数は使用頻度にもよりますが、およそ10年と言われております。 つまり、金庫自体の耐用年数を全うすることなく、使用不可能になる恐れがあるのです。 これらの問題から、弊社では、現状で最も信頼性の高いダイヤル錠 (メカ式錠) を採用しているのです。 とは言え、ダイヤル錠なら何でも良いと言う訳ではありません。 ダイヤル錠にも色々あります。 弊社が採用するダイヤル錠は、百万変換の安全装置付高級錠です。 この錠は、暗証番号を百万通りに変更することが可能であり、昔のダイヤル錠や、現代の安いダイヤル錠とは違い、探って開けることは非常に困難に作られているものです。 番号忘れで業者に開錠作業を依頼すると、断られたり、敬遠されるような難解なダイヤル錠なのです。 また、知識の無い者が、力技で強引にダイヤル錠を壊して開けようとすると、安全装置が働き、絶対に開けられなくなります。 (こうなると、金庫自体を壊すしか開ける方法はありません。) クリハラの金庫は、種類や仕様により、さらに独自の安全装置を備えたものもあります。 この安全装置は、ダイヤル錠に破壊工作を受けた場合に、その衝撃で自動的に作動するものであって、扉内に設けられており、表から見えるものではありません。 そして、一度作動してしまうと、ある特殊な方法で解除しないと、扉を開けることはできません。 おそらく、これを解除できる泥棒は居ないでしょう。 |
煙返しが違います。 クリハラの金庫の煙返しは、昔ながらの深さのある、本格的な煙返しです。 煙返しとは、煙や炎が金庫内に進入しないように、扉と本体に設けてある段のことです。 近年、コストを下げるために、非常に簡単に製造できるような設計をするメーカーが増えています。 量産型金庫の多くは、この段を、プレス成型によって作ります。極端に言うとプレス機でガチャンと一押しですから、作業者の技術を要さず、非常に簡単に短時間で作れます。 しかし、プレス成型では限界があり、昔ながらの深く、しっかりかみ合うような形状にすることは不可能です。 弊社の金庫の煙返しは、上下左右それぞれのパーツに分け、職人が一段ずつ折り曲げていくのです。もちろん、ベンダーという鉄板を曲げる機械を使用して曲げていくのですが、その複雑な形状ゆえに、すんなり簡単に加工できるわけではありません。一か所曲げる度にベンダーの刃を交換し、加圧力調整を行い、場合によっては、ハンマーや鏨を用いて手作業で成形を行うのです。 その後、それら別々のパーツを組み合わせて溶接し、煙返し部を作成します。この手法は、非常に手間がかかり、また、技術も必要となります。 弊社が、何故ここまでこだわって手間やコストのかかる昔ながらの煙返しを備えた金庫を作り続けるのか? それは、『煙返し』が、その名の示す、煙や炎を金庫内に進入させないと言う耐火性の機能だけでなく、壊されないと言う防盗性の機能をも併せ持つ、金庫にとっては非常に重要な部分であるからです。 つまり、このような深い段で本体と扉とをしっかりとかみ合わせる事で、泥棒がバールなどで扉を強引にこじ開けようとしても、本体や扉が変形しないようになっているのです。仮に、本体や扉が変形したとしても、それらがかみ合った状態で変形するので、いわゆるダボの部分だけを変形させてダボを逃がして扉を開けると言った力技でのこじ開けが出来ないのです。 なお、弊社の金庫は、開口部の全周にわたって、本体と扉とがかみ合うように設計してあります。 最近の金庫は、手間やコストの面から、戸後ろ (兆番の付いている辺) の部分は、固定のダボを設置して、兆番を切られても扉が開かないようにしておりますが、やはりこれも、ダボの部分だけ変形させてダボを逃がすと言った力技でこじ開けられる心配があります。 弊社の金庫のように、辺全体で本体と扉とをかみ合わせれば、バール程度の変形では、開くことはないのです。 今まで、数々の盗難被害にあった金庫を見てきましたが、バール等によるこじ開け破壊の被害がほとんどです。そして、このようにして壊された金庫は、全て、簡単な形状の煙返しを備えた金庫です。 煙返しは、耐火性の為だけでは無いのです。 量販店等で安い金額で売られている金庫を見ると、これで大丈夫? と疑問に思うような金庫も多々あります。 金庫を選ぶ際には、まず、扉を開けて、本体と扉部のかみ合う部分 (段になっている部分) をご覧になって下さい。金庫にとって、ここは、重要な部分です。ここに手間を掛けて作っている金庫は、見えない部分もしっかり作っています。 |
溶接が違います。 クリハラの金庫の溶接は、職人が、1か所ずつ全溶接しています。 近年、コストを下げるために、非常に簡単に製造できるような設計をするメーカーが増えています。 溶接の種類や方法は色々あり、それらを適材適所に用いる必要があるのですが、近年、よく使用されるのがスポット溶接です。 スポット溶接は、作業が簡単で、溶接の跡が比較的きれいなことから、自動車をはじめ、主要な工業製品によく用いられる溶接方法です。作業が簡単なことから、熟練を要さず、跡が比較的きれいなことから、余分な部分を磨る必要がなく、低コスト化には、好都合な手法なのですが、溶接部分が “点” であるため、強度が低いのが弱点です。 金庫の場合、普通に使用している分には、スポット溶接機によるスポット (点) 溶接でも構わないのですが、万が一、泥棒から攻撃を受けた場合には、溶接が取れてしまう恐れがあるのです。 金庫は、鉄板を曲げて箱状を形成しているので、溶接が取れると、簡単に外形が変形してしまいます。 ですから、私共は、溶接箇所は全溶接にこだわるのです。 外郭で溶接しなければならない箇所は、全て半自動溶接機とアルゴン溶接機による全溶接を行っております。 とは言え、全溶接を行うと、どうしても、熱で歪みが生じてしまいます。鉄板表面は、ボコボコになってしまいます。そこを上手く処理するのが職人の技です。 また、半自動溶接機やアルゴン溶接機で全溶接を行うと、どうしても余分な部分を磨らなければなりません。 平らな表面を磨るだけなら簡単ですが、前述の煙返し部分等は、複雑な形状をしており、サンダーで簡単に磨る訳にもいきません。ヤスリやリューターを駆使して、余分な溶接を削っていくのです。 この手間が大変なので、量産型の製品は、強度に不足があるのが分かっていても、簡単なスポット溶接で済ませてしまうのです。 そして、この手間を省くために、前述の煙返しなども、簡易的な形状になってしまうのです。 金庫と言う商品の性質上、どんなに手間やコストが掛かっても、強度に妥協は許されないと言うのが弊社の考えです。 |
内部の構造が違います。 クリハラの金庫は、見えない部分まで手を抜くことなく真面目に作っています。 現代の金庫は、外箱 (金庫の外側) と内箱 (金庫の内側) を鉄板で作り、その間に耐火材を入れて作ります。 通常の耐火金庫は、壁の中は発泡コンクリート等の耐火材のみです。 しかし、弊社製金庫の壁の中には、防盗の為の補強材が入っております。 (金庫によって、補強材の有無、形状は異なります。) 泥棒が金庫を破壊する方法として、いくつかありますが、本体に穴を開けると言う方法も考えられます。軽装の空き巣犯の場合には、穴を開けるための電動ドリル等を持ち歩くと言うことはあまり無いのかもしれませんが、全く無いとも言い切れません。 そこで、弊社製の金庫は、簡単に穴が開けられてしまわないように、壁の中に、特殊鋼や補強の為の鋼材を入れて、耐火壁を構成しております。こうすることで、ホールソーやドリルの刃に負担が掛かり、それらを破損させて続行不能にしたり、穴が開くまで時間がかかるようにしたりしているのです。 また、随所に補強を施すことで、高所から落下させての破壊や、バールやハンマー等での力技による破壊工作に対しても屈しないように強い外郭を構成させております。 写真は、扉表面側の内部を撮影したものです。 扉の周囲には、フラットバーを溶接しており、バール等で扉を変形させようとしても、簡単には変形させられないようになっております。同様に、本体側の額縁内にもフラットバーを入れてあります。 なお、この写真は、フラットバーの説明をするために製作途中で撮影したものであり、この後、ハンドルや鍵穴部周辺の特殊加工や更なる防盗のための補強等を施していきます。 意外と見落としがちですが、使用する鋼板の厚さも、重要なポイントです。 量産型の安い金庫は、1mm厚以下の鋼板を使っている場合もあるようです。 クリハラの金庫は、1.2mm厚〜2.3mm厚の鋼板を使用しております。 場所によっては、これらの鋼板を重ね合わせて、3mm厚〜4mm厚にして使用します。 これは、3.2mm厚等の厚板を使用して曲げ加工等を行うと、曲げた部分のRが大きめになり、本体と扉の隙間にバール等が入り易くなってしまうといった問題が発生するためです。 それを防ぐ為に、あえて2.3mm厚以下の薄板を単独で曲げ加工した後に、複数枚の板を重ね合わせてしっかりと溶接し、厚板の代用にするのです。 使用する材料の吟味も経験豊富な職人の成せる技です。 |
仕上げが違います。 クリハラの金庫は、職人が、戸当たり調整等、一台一台に即した微妙な調整を行って仕上げます。 弊社は、どんな状況にも耐え得る金庫を作ることだけを目標とし、上述のように、『機械化が無理ならば昔ながらの工法による手作業を』、『たとえ手間が掛かったとしても頑丈さが一番』、と言うような考えのもと製作を行っております。 従いまして、曲げ工程にしても、溶接工程にしても、手作業による仕上げが重要になってきます。これこそが、金庫職人と言われる所以です。 曲げの微妙な角度調整、しっかり確実な溶接技術、溶接箇所の余分な溶接の磨り、本体と扉が組み上がってからの戸当たり調整。 これらは、量産品では、ほとんど行わない (行わないで済むような設計をしてしまっている) 工程ではないでしょうか。 しかし、これらの工程こそが、金庫の性能の良し悪しを決める最大のポイントであるのです。 量販店等で安い金額で売られている金庫を見ると、たまに、本体と扉の間に、ゴムのような当てを張り付けているものを見掛けます。量産品は、戸当たり調整なんてしないのでしょうね! |
● 機械化するための簡単な煙返し形状 = コスト低 ⇒ 耐火性能の低下、筺体の強度不足 ● 磨り工程を省略するための簡単な溶接手法 = コスト低 ⇒ 筺体の強度不足 ● 面倒な戸当たり調整の省力化 = コスト低 ⇒ 耐火性能の低下 ● 補強材の有無 = コスト低 ⇒ 筺体の強度不足 コストを削って安い金庫を作ることは可能です。しかし、それによって金庫本来の機能性を欠いた製品を提供するのはいかがなものでしょうか。 金庫と言う商品の性格上、安かろう悪かろうではダメだと弊社は考えます。 私共は、ただ真面目に頑丈な金庫を作るのみです! |